(24)更年期のセックス






女性は更年期を迎えると医学的にざまざまな体調不良を感じるようになります。性的には愛液の不足が起き、ペニスの挿入時に痛みを感じるなどの障害が生まれ徐々に性欲も減少していく。女性の更年期症状は主に肉体的症状として現れます。
男にも更年期はあるのですが症状としては曖昧で気づかない場合が多いようです。主に精神的症状として現れます。性的には勃起不全や性欲の低下として現れます。
昔は加齢現象ということで甘んじてその状況を受け入れて来ましたが、最近ではホルモンの補充や勃起治療薬などで男性更年期への対処法も徐々に確立されてきています。
男女とも、更年期だから閉経だからという観念で性生活を放棄するのではなく、折角ある治療法を試すことも必要なのだと思います。ただそれまでのセックスライフが貧弱ですと、前向きに治療を受けようとは思わないのも頷けますね

セックスの専門解説書なんかを読むと「セックスは必ずしも挿入ではありません」などと解説することで、年寄りというか中高年を慰めているようです。しかしそんな慰めで満足できる男はほとんど存在しないと考える方が現実的です。
男にとってセックスが上手か下手かは別にして、勃起したペニスをバギナに挿入するという行為があって初めてセックスしたという実感が湧くものです。セックスでは、とかく若いころのイメージを引きずりますから、「勃起しない」「入れられない」は自信を喪失させます。ある日から急に老いた自分を自覚しますし、事実見た目にも精神的にも老いていきます。
男の更年期というものは未だ市民権を強固なものにしているとは言えず、更年期は女にしかないという記述の方が多いのが現実です。男の更年期の定義は『国際学会の一つであるThe international society for the study of the aging male (ISSAM)では、「加齢に伴う男性ホルモンの低下にもとづいた生化学的な症候群」を男性更年期障害と定義され、partial androgen deficiency in aging male (PADAM)とも称されている。その成因には男性ホルモンの低下以外に、社会的ストレスや肉体的・精神的加齢変化などがあげられる』
男の更年期の症状は主に性欲の減退と勃起の不調、充実感・幸福感の欠如、疲労感やイライラや睡眠障害があげられる。これらの症状を集約すると、勃起力が落ちるという性的なことと、精神的うつ症状となる。
ここでは性欲の減退と勃起不全を考えることにする。
性欲が未だある場合、単純な解決方法はED治療薬の服用が早道である。70〜80%の加齢による勃起不全に有効だというデータがある。
性欲や筋肉の低下、うつ症状の改善には男性ホルモンの補充療法がある。しかしこの男性ホルモンの補充療法は勃起という具体的現象に直接的に劇的に効果を現わすものではない。

女性の更年期は閉経前後の5年間に、体調の異変が起きる状態をいう。概ね40歳から55歳くらいの間に起きる。人によって具体的に症状の出る人と出ない人がいる。男の更年期障害が精神的症状が多いのに対して、女の方は様々な肉体的症状として現れることが多い。顔のほてり、汗をかく、手足の冷え(以上自律神経失調)頭痛、めまい、動悸、疲労しやすい、腰痛、性欲の低下、うつ症状などがよくみられる。
このサイトではセックスにかかわる部分を考えてみます。
『性欲は必ずしも低下しないのに、女性もセックスができなくなることが少なくありません。その
理由で一番多いのは性交時の痛みです。とくに更年期を迎えたり、閉経を過ぎたりした女性には顕著です。たいていの場合、原因は膣(ちつ)にあります。女性ホルモンが少なくなると、膣の柔軟性が失われ、膣壁が薄くなります。さらに、膣内の分泌液の量が減り、セックスの時でも潤わなくなります。こんな状態では快感などなく、痛いだけです。しかも、膣壁が傷ついて炎症を起こしやすくなり、たいへんです』
こういう場合、性交痛で痛いからセックスはもう嫌ということになるものです。そのうち性欲も消えてしまいます。しかし、男の方はED治療薬が出来て、勃起に関しては70代でも現役続行という男性も増えてきていますから、それに合わせた女のからだを考えなければならないでしょう。
性交痛にはゼリーを使いましょうなどと解説されていますが、正直ほとんど改善しません。挿入しやすくなる点はありますので若干改善しますが、痛みは消えません。
挿入時の痛みを何度も味わうと痛みの刷り込み現象が起きて、挿入しようと亀頭が膣口に触れただけでも痛くなる場合もあります。その男女のセックスライフが生活全体で占める位置によっても違うでしょうが、痛みを感じたら出来るだけ早くホルモン補充療法を受けるのがベストだと思います。
ホルモン補充療法のデメリットに乳がんや子宮がんの話をよく聞きますが、医学的データによるとそのようなことはないようです。また、ホルモン療法を行っていることで婦人科検診を受ける機会が多くなり、まさか私がといった手遅れを防いでいるようです。
結局、男女ともに更年期が到来して、性的な問題を解決しようという行動は、それまでのふたりのセックスライフの質によって相当に変わるようです。
饗庭龍彦



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