女性がイクには








女性がイクということはセックスによってオーガズムが得られるかどうかということです。オーガズムの肉体的現象は1966年にマスターズ&ジョンソン博士夫妻の研究であきらかになったのですが、その時のホルモン分泌状況や視床下部など脳がどのような状況になっているかまで及んではいません。ところが夫妻の研究以降、これといった目ざましい研究結果は発表されていないのが現実です。
ここ数年、ようやくfMRIやPETなど最先端機器を利用して、オーガズム時の脳の活動領域や抑制領域の観察が盛んになってきました。これらハイテクのおかげで骨盤・子宮・子宮頸部・膣にも神経(迷走神経)があることが判明しました。女性のこれらの部位の性感が存在するという科学的証明により、神経の無い膣でオーガズムを感じるのは変だという考えの根拠はなくなったようです。
クリトリスの快感は末梢神経が受け持ち、膣や子宮の快感は迷走神経が受け持つという図式が考えられるようになったのは兆足の進歩です。なおかつ、この迷走神経という神経は脊髄系(末梢神経)と異なる神経経路を持っています。膣・子宮・骨盤・横隔膜・腹部・胸部を経由して、脊髄の外側を沿うように走っていきますので、「膣の奥で感じる」「子宮が揺さぶられる」「お腹の底から快感が」「頭がしびれる」「一瞬気絶する」等と表現された女性のオーガズムの正体は迷走神経にあったのだと膝を叩いて納得できるわけです。この迷走神経を調べてみると「失神」を惹き起すのもこの神経のなせる業とか、もうひとつ納得です。
おそらくここ数年以内に「クリ派&膣派」の論争にもケリがつくものと思われる。ただ現実には、クリトリスで得たオーガズムと膣で得たオーガズムの区別を女性たちが明確に分けて表現できるかどうかは疑問です。
筆者の経験則評価からいくと、クリトリスは前戯の延長最終章であり、愛液が滲みだしペニスを受け入れる態勢を整える快感と捉えています。勿論そこまでの快感でもオーガズムと言えないことはないし、そう思い込んでいる女性が大半かもしれません。科学的事実よりもセックスにおいては、その女性が満足している快感の範囲でオーガズムと思う方が平和だともいえます。なぜなら、膣や子宮で感じるオーガズムを女性が経験するには多くの条件が整う必要があります。これらの条件を満たせるセックスカップルは20%程度かもしれませんので、専門家としては多くの女性が体感できるクリトリスオーガズムをオーガズムだと語る可能性は高いでしょう。
ただクリトリスオーガズムを欧米で奨励した歴史的経緯を検証してみると、ウーマンリブ運動(現在ではフェミニズム)と重なる形で起きている。つまり、女性のオーガズムにペニスは要らない、自分のクリトリスをマスターベーションすれば完結するという性の社会学のたくらみが含まれていることは記憶しておいた方がいい。
最後に膣オーガズムを体験できる可能性が高い男女の条件を記しておきます。
女性側の条件:1人乃至2人程度のセックスパートナーと数年にわたりセックスを数多く経験している又は出産していること。セックスパートナーを心から受け入れる信頼を持っている。クリトリスの快感の枠から一歩前進したい欲望があること。
男性側の条件:セックスは女性を感じさせるものであって自分の射精は二の次だと思っていること。勃起の硬度が充分であること。勃起の持続が30分程度は出来ること。勃起時14センチ程度の長さがあることなど。
上記の男女の条件が整い、セックスを素直に誠実に愉しむ時、膣や子宮でのオーガズムが経験できます。意外にこの程度の条件が揃うセックスカップルは少ないものです。




Gスポットの謎解明 AFPBBnewsの記事、イタリアの研究者がニューサイエンスに発表。(記事なので消える可能性あり)
身体への接触なしでもオーガズムは可能 WIREDVISIONの記事。今の今まで、いや今でもセックスとオーガズムを論じる時「膣や子宮には神経がない」という定説がもろくも崩れ去った記事と読むことができる。自律神経の一種迷走神経が骨盤・子宮・子宮頸部・膣に及んでいることが判明した。追試の必要はあるだろうが…(記事なので消える可能性あり)
オーガズム Wikipediaの解説
夫婦間のセックス大誤解 AllAbout、恋愛結婚離婚コンテンツ
女性のオーガズム リプロヘルスセンターのサイトコンテンツ
女の名器は名刀がつくる livedoorニュース、2007年11月6日の記事。(記事なので消える可能性あり)
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