U(2003.12〜2004.07)

セックス・生殖・性犯罪ニュース





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*台湾女子大生、略取監禁強姦殺人
観光で来日していた台湾の静宜大3年、蕭任喬(ショウレンチョウ)さん(21)が富士吉田市内で殺害され遺体が捨てられた事件で、富士吉田署捜査本部は26日、殺人と死体遺棄の容疑で逮捕、送検した同市上吉田、無職、渡辺高裕容疑者(25)をわいせつ目的略取、監禁など四つの容疑で甲府地検に追送検した。渡辺容疑者は蕭さんを乗用車で十数時間連れ回し、6月29日午後3時ごろに殺害したと供述しているという。調べでは、渡辺容疑者は6月28日午後11時半ごろ、富士河口湖町船津の県道で、蕭さんをわいせつ目的で強引に自分の乗用車に乗せ、同町や富士吉田市内、静岡県などで十数時間にわたり監禁して連れ回し、同29日午後3時ごろ、富士吉田市内で、車内で蕭さんに乱暴した後に殺害、蕭さんが所持していた現金数百円を盗んだ疑い。乗用車に乗せた後、蕭さんをナイフで脅し、ひも状のもので両手両足を縛り、後部座席に押し込んだという。渡辺被告は容疑を全面的に認めているとい(毎日新聞)
*海綿骨に大量の幹細胞  骨内部の組織「海綿骨」に、様々なタイプの細胞に分化できる幹細胞が大量に存在することを、東京医科歯科大の運動器外科学教室(宗田大(たけし)教授ら)のグループが見つけた。幹細胞は再生医療で中心的役割を担い、骨髄液から採取して治療の試みが始まっているが、海綿骨からは1度でその約100倍も採れ、採取に伴う患者のリスクや負担を減らせるという。骨髄液に含まれる幹細胞は、骨や血液、脂肪組織などの細胞に分化する能力を持つため、失われた組織を再生するのに役立つと期待されている。海綿骨は、骨組織のうち、内部にあるスポンジ状の多孔質組織。同グループは、海綿骨の表面に付いている細胞を調べ、骨をつくり出す骨芽細胞や軟骨細胞、脂肪細胞などに分化できる細胞を発見。骨髄液中の幹細胞とほぼ同じ特徴を備えていた。体内に刺して組織を採取する生検針によって、骨髄液からも、海綿骨からもほぼ同量の細胞が得られる。だが、含まれる幹細胞の数は、海綿骨の方が約100倍も多かった。関矢一郎助手は「骨髄液中の幹細胞は、海綿骨から供給されているのではないか」と話す。骨髄液を得るには骨盤に針を刺すが、必要量を確保するために採取が数回に及ぶこともあり、再生医療を受けようとする患者にとってリスクと負担になっている。海綿骨からの採取なら、骨盤などから1度で採取できる可能性が高いという(朝日新聞)
*飲酒とDVの関係 男性による妻や恋人への深刻なドメスティックバイオレンス(DV)の32%は飲酒している時に起こり、この1年間に飲酒でパートナーとの関係が悪くなったという男性は7人に1人に上ることが24日までに、清水新二・奈良女子大教授(家族社会学)らのグループの全国調査で分かった。DVと酒の関連を一般の人に尋ねた全国調査は初めて。並行して実施したアルコール依存症者の調査では、治療による断酒で暴力が激減することも確認した。清水教授は「過度の飲酒は家庭に緊張をもたらし、暴力のきっかけになる。日本人は飲酒に甘いが、DV予防の一環として飲酒対策を進めるべきだ」と話している。(共同通信)
*略取監禁男、出所後直ぐに同一犯行 愛媛県松野町の女性が19日夜から行方不明になり、愛媛、高知両県警が捜していたところ、20日午前10時20分ごろ、高知県大正町下津井の林道にとまっていたレンタカーの車内で死亡しているのを、捜索中の捜査員が発見した。愛媛県警は、女性を車ではねて連れ去り殺害したとして、このレンタカーを知人から借りていた同町出身の住所不定、無職宮地恒雄(こうゆう)容疑者(39)を殺人と略取の疑いで緊急逮捕した。宮地容疑者は7年前に同様の手口で女子高校生を連れ去り監禁したとして、実刑判決を受けて今月、出所したばかりだったという。女性は、愛媛県松野町吉野、無職加形有賀里(かがた・ゆかり)さん(19)。愛媛県警は、21日午後から愛媛大で遺体を司法解剖し、死因などを調べる。調べでは、宮地容疑者は19日午後11時5分ごろ、加形さんの自宅近くの路上で、自転車を押して歩いていた加形さんにレンタカーを衝突させ、車内に連れ込んだ。さらに約30キロ離れた高知県大正町の山中に連れていき、ロープ状のもので首を絞めて殺害した疑い。2人は面識はなかった。同容疑者は容疑を認めているという。加形さんは19日午後5時すぎに「宇和島に行く。午後11時ごろもどる」と言って家を出た。午後11時すぎ、加形さんの知人(22)から警察に「加形さんと携帯電話で話している最中に突然、ガチャンという音がして通話が切れた」と通報があった。自宅から約200メートル離れたところに自転車とサンダル、ハンドバッグが落ちており、近くに血痕のようなものがあったことから、愛媛県警は緊急配備をかけて加形さんの行方を捜していた。20日午前10時すぎ、宮地容疑者から高知県警窪川署に「おれをさがしているのだろう? 大正町の下津井にいる」と電話があり、捜査員が急行し身柄を確保した。宮地容疑者は、レンタカーを残した現場から林道を歩いて民家にたどりつき、電話をかけたらしい。宮地容疑者は97年、自転車で帰宅中の愛媛県北宇和郡の女子高校生に車をぶつけ、失神させたうえ車に監禁したとして懲役7年の実刑判決を受け、服役していた。加形さんの父、正文さん(55)によると、有賀里さんは地元の高校を昨年卒業し、ファミリーレストランで働いていた。8月から松山市内に就職することが決まり、アパートを借りて生活用品を整えたところだった。19日も「就職したら会えなくなるから」と宇和島市内の友人に会いに出かけたという。正文さんは「車の免許もあったのに、今日に限って自転車で駅まで出かけた。何も悪いことをしてないのに、何の恨みがあるのか」と目を真っ赤にして話した。高知県大正町に住む男性(76)は17日に宮地容疑者と会った。同容疑者は「入院中の母親の荷物の整理に帰った。仕事があるからまた出かける」と話していたという(朝日新聞)
*19歳、強姦強盗余罪100件か? 大阪府警は25日、大阪府堺市の人材派遣会社員の少年(19)=別の強盗致傷容疑で逮捕=を強姦(ごうかん)容疑で再逮捕した。少年は「帰宅する女性を駅からつけて強盗や強姦、ひったくりを繰り返した。昨年6月から100件ぐらいやった」と供述しており、府警は大阪府南部で43件の被害を確認した。堺北署の調べでは、少年は昨年6月、堺市内の駅から女性の後をつけ、「声を出したら殺すぞ」などと脅して空き地で女性に暴行した疑い。少年は今月3日夜、堺市新桧尾台4丁で女性を転倒させ、手にけがを負わせたとして強盗致傷容疑で逮捕された。少年は「交際相手と遊ぶ金がほしくてひったくりを始めた。徐々にエスカレートした」と供述。歩いて帰宅する女性を改札口で探し、人通りがなくなる場所まで後をつけてはカッターナイフを見せて脅していた(朝日新聞)
*ヒトクローン胚条件付容認加速
国の総合科学技術会議の生命倫理専門調査会(会長=薬師寺泰蔵・慶応大法学部客員教授)は13日、研究目的のヒトクローン胚(はい)作りを条件付きで認める最終報告書をまとめた。23日に開く同会議本会議で議長の小泉首相らに報告。文部科学省と厚生労働省が、ヒトクローン胚作りを禁止している現行の指針の改定などに着手、研究推進の条件整備に動き出す。報告書は、体外受精でできる通常の胚(受精胚)も含め、ヒトの胚に関する国の政策の基本的な方向付けになる。クローン胚は、核を除いた卵子に体細胞の核を移植して作る。現在はクローン人間作りを禁じたクローン技術規制法に基づく指針で、作製が禁止されている。報告書は、胚を「生命の萌芽(ほうが)」と位置づけて尊重を求める一方、再生医療の基礎研究でのクローン胚作りは新たに条件付きで容認した。研究目的の受精胚作りは現在、生殖医療の研究で行われているが、現状を追認するとともに、それ以外の研究では必要性を認めず、審査体制作りを求めた。受精胚作りは現在、日本産科婦人科学会の自主規制に委ねられており、国としての容認や規制は初めてになる。胚作りのために卵子を提供する女性の保護、研究機関の限定などの条件と規制の大枠も示した。クローン胚研究については、同会議中心に科学的な検証をし、必要性が認められない場合は中止を勧告することとした。この日の調査会は、規制方法を中心に議論。細かい規制は法に基づかない指針で十分とする意見と、法に基づく規制が必要とする意見が対立。指針で十分とする多数派が押し切った。クローン胚作りの条件整備などは、文科省と厚労省が今後検討する行政指針で対応する。クローン胚作りの条件付き容認は6月に異例の多数決で決められた。採決に反対した5委員は「指針ではなく、あくまで法律で枠組みを定めるべきだ」などとする共同意見書をまとめ、近く提出する。報告書には、少数意見も添付される(朝日新聞)
*新エイズ治療薬の効果 スイスの製薬会社ロッシュの研究チームは12日、バンコク北方のノンタブリで開会中の第15回国際エイズ会議で、エイズウイルス(HIV)の免疫細胞への侵入を防ぐ、新タイプの治療薬が、臨床試験の結果、従来の薬よりもかなり高い効果をもたらしたと発表した。新治療薬は、細胞侵入阻害剤「エンフューヴィルタイド」(T20)。この薬と従来の抗ウイルス薬2種類を組み合わせ、エイズ患者約1000人に対し投与したところ、約26%が2年間、HIVが検出できないままで維持されていた。従来の抗ウイルス薬の3剤併用療法では、検出限界以下でウイルス量が維持される患者はT20の半分程度。また、免疫機能を示す指標(CD4値)も従来の抗ウイルス薬に比べ、増加が顕著だった。1日2回注射するのが患者には負担で、皮膚が炎症を起こしやすい、下痢などの副作用もあるが、米国では最近、エイズ治療薬の標準薬のリストに、この新治療薬を追加している。現在使用されている抗HIV薬は、ウイルスが免疫細胞内に侵入後、ウイルスが増殖する際に必要な「逆転写酵素」と「タンパク質分解酵素」を阻害するものだったが、T20は、HIVが細胞に侵入する際に活動する特殊なたんぱく質を働かなくする作用がある(読売新聞)
*進行前立腺がんと抗がん剤
進行した前立腺がんを抗がん剤のドセタキセル(商品名タキソテール)で治療した結果、死亡率が減少したことが、米国などで行われた臨床試験でわかった。前立腺がんには従来、抗がん剤が効きにくいとされ、延命効果が認められたのは初めて。米国ジョンズ・ホプキンス大などのチームが行った臨床試験には、転移があるうえホルモン療法が効かない前立腺がん患者約1000人が参加。ドセタキセルで治療した場合、平均生存期間は1年7か月と従来の抗がん剤を使った場合より2か月余り長く、治療開始から約1年半後の死亡率では24%低かった。約800人を対象にした別の同様の試験でも死亡率が20%低下した。これを受け、米政府はドセタキセルを転移のある前立腺がんの薬として承認した(読売新聞)
*03年エイズウィルス感染者は500万人 国連合同エイズ計画(UNAIDS)が6日に発表した報告書によると、2003年にエイズウイルスに新たに感染した人は約500万人で、過去最悪だったことが分かった。中でもアジアと東欧での感染者増が顕著で、アジアでは約110万人が感染した。報告書は特に、人口の多い中国とインドでの感染拡大に懸念を示しており、「中国で適切な対策がとられないと2010年までに感染者が1000万人となる」と予測している。その上で、「危険信号を見逃す時間はもうない。アジアはエイズの壊滅的な打撃を防ぐかどうかの瀬戸際にある」と警告している。報告書ではまた、全世界でのエイズ患者数は約3800万人と推定。1981年にエイズが初めて確認されてから約2000万人がエイズで死亡したと分析している(読売新聞)
*死亡夫の凍結保存精子の死後認知、逆転勝訴 死亡した夫の凍結保存精子を使った体外受精で生まれた愛媛県内の男児(3)が、民法上の父子関係の確認(死後認知)を国側に求めた訴訟の控訴審判決が16日、高松高裁であった。松本信弘裁判長は請求を棄却した1審・松山地裁判決(03年11月)を取り消し、父子関係を認めた。精子提供者の死後体外受精に関する初の父子認知で、生殖補助医療に大きな影響を与えるのは必至。民法も夫の死後の妊娠・出産は想定外で、国は法整備も含めた対応を迫られることになる。訴状などによると、夫は白血病で、骨髄移植手術に際し無精子症になる恐れから、98年に医療機関で精子を凍結保存。しかし、99年9月に死亡。その後、夫の妻が医療機関から凍結精子を受け取り、別の医療機関で体外受精して、01年5月に男児を出産した。男児を嫡出子として役所に届け出たが父親の死後300日を経過していたため民法の規定で認められず、妻が男児の法定代理人として、02年6月に松山地裁に提訴した。精子の凍結保存は国内でも普及しているが、精子提供者の死後に妊娠・出産したのは初めてのケースとみられている。1審判決は▽社会通念上、今回のようなケースで父子関係を認める認識は乏しい▽亡父が死後の出産に同意していたとは言えない、などとして請求を棄却した。原告側は、夫は死後の妊娠・出産を望んでおり、憲法13条の「幸福追求権」などを基に「戸籍に父の名が記載されること」が子どもの福祉にかなうなどと主張。国側は、夫は凍結保存の際に「死後は精子を廃棄する」と記載した依頼書に署名押印しており、認知によって子どもに養育などの具体的実益もない、などと反論していた。民法は父親の死後3年以内なら死後認知を提起できると規定しているが、死後の妊娠・出産については規定がない。(毎日新聞)
*ゼネコン「鹿島」の連続強姦魔、100件強姦ノート 大阪市内を中心とした連続強姦(ごうかん)事件で逮捕されたゼネコン大手「鹿島」の元営業所課長代理、桑田秀延容疑者(36)=懲戒解雇=が100件以上の犯行をノートに記録していたことが9日、大阪府警捜査一課の調べで分かった。同日、大阪地検は強盗強姦と住居侵入の罪で桑田容疑者を起訴した。府警は今後、桑田被告を再逮捕する方針。調べでは、犯行を記録していたノートは逮捕時に持っていたもので、場所や女性の特徴などが書かれていた。ほとんどは大阪府内だったが、兵庫県内での犯行もあった。桑田被告は調べに「深夜や早朝が多いが、仕事中に抜け出してやったこともある」「繁華街のきれいなオートロック式マンションには一人暮らしの女性が多い。必ず下見し、無施錠の部屋を狙った」などと供述。動機については「仕事などでストレスがたまった。奪った金は風俗店や飲食に使った」と話しているという。(共同通信)
*スーフリー代表和田被告に懲役15年求刑 早大生らのイベントサークル「スーパーフリー」(解散)による集団婦女暴行事件で、3件の準婦女暴行罪に問われた元代表、和田真一郎被告(29)に対し、東京地検は12日、東京地裁の公判(中谷雄二郎裁判長)で懲役15年を求刑した。「多人数による前代未聞の暴行事件。性犯罪集団を組織化、常習化させた責任は突出して重いにもかかわらず、その責任の無自覚ぶりには怒りを禁じえない」と指摘した。この事件では14人が起訴され、和田被告を除く13人に懲役2年4月〜10年の実刑が言い渡されている(一部控訴)。中心人物として3件すべてに関与した和田被告はもっとも重い求刑となった。論告によると、和田被告らは01年12月〜昨年5月、3回にわたり、それぞれ女子大生を泥酔させた上、東京・六本木のビル内などで集団で暴行した。和田被告は起訴事実を大筋で認めたが、計画性は否定している。(毎日新聞)
*福岡強姦魔42件、16件の被害届 福岡県警戸畑署に婦女暴行の疑いで逮捕された北九州市戸畑区新池2、無職、甲斐祝至(のりよし)被告(28)=公判中=が調べに対し、42件の婦女暴行や強制わいせつを自供した。同署は5日、うち16件を立件し、捜査を終結したと発表した。甲斐容疑者は女子中高生ばかり狙っており「年齢が低ければ抵抗されにくかった」と話しているという。調べでは、甲斐容疑者は昨年12月、戸畑区の路上で、帰宅中の女子高生(当時16歳)にナイフを突きつけて暴行し、脱がせた下着を盗んだ疑いで今年1月に逮捕された。余罪を追及したところ、同区などで14〜21歳の女性に対し、婦女暴行(未遂含む)・窃盗12件▽婦女暴行(同)20件▽強制わいせつ(同)・窃盗2件▽強制わいせつ(同)7件▽住居侵入・強制わいせつ1件――の計42件を自供した。この中の16件で被害届が出ていた。同署はこのうち、婦女暴行・窃盗容疑1件▽婦女暴行容疑2件▽強制わいせつ容疑1件――の計4件で再逮捕し、12件を福岡地検小倉支部に書類送検した。甲斐容疑者は99年1月ごろから逮捕されるまでの5年間、下校中の女子中高生らをバス停やJRの駅などから尾行し、人けがなくなったところでカッターナイフなど刃物を突きつける手口で暴行を繰り返していた。(毎日新聞)
*ヒトクローン胚研究を容認 06.28 クローン技術を応用し再生医療などに用いるヒトクローン胚(はい)作りの是非を検討していた国の総合科学技術会議の生命倫理専門調査会(会長=薬師寺泰蔵・慶応大法学部客員教授、21人)は23日、クローン胚作りを基礎的な研究に限り容認する方針を、異例の多数決で決めた。ただし、クローン人間づくり防止のための胚の管理の徹底に加えて、卵子を提供する女性を保護したり、科学的検証をしたりする制度的枠組みが整うまでの間は、実施を凍結すること(モラトリアム)を条件とした。7月にも最終報告をまとめる。クローン胚作りは、現在はクローン人間作り禁止を主目的にしたクローン技術規制法(01年6月6日施行)に基づく指針で禁止されている。同法は政府に対し、同会議の検討結果を踏まえ施行後3年以内に必要な措置を講ずるよう求めており、調査会は01年8月から3年近く、クローン胚作りの解禁是非を最大の課題として検討してきた。クローン胚は、体細胞提供者と同じ遺伝情報を持つことから、拒絶反応の少ない細胞や組織、臓器などを作る再生医療への応用が期待されており、この3年間にも米国などで研究が進んできた。一方、科学的な有用性・安全性や、生命倫理面での疑問も根強く、昨年末に同調査会がまとめた中間報告では両論を併記するのがやっとだった。この日の調査会では薬師寺会長が「再生医療を待つ患者に社会的に光を当てるべきで、扉をまず開きたい」と述べた。その上で、臨床応用段階でない基礎的な研究に限り容認し、ヒトクローン胚を使った研究の意義を科学的に検証する制度的枠組みなどを整備するまでは凍結する会長案を初めて提示。通例の全会一致方式ではなく、異例の多数決を強行、会長を除く出席者15人のうち賛成が10人と多数を占めた。反対は5人で棄権はなかった。会長案が示した凍結解除の条件は、クローン人間がつくられることの防止、卵子提供女性の保護、科学的検証などの枠組み整備で、検証の結果、必要な場合は中止勧告も行い得るとしている。再生医療に役立つかや安全かなどの疑問や倫理面での議論不足を指摘する声が出ていたことに、ある程度配慮した内容で、この日の調査会では「容認の条件によってはいつまでも禁止状態が続きかねない」などの声も出た。調査会は今後2回の会合で凍結解除の条件を詰め、7月に小泉首相が議長を務める本会議に答申する見通し。実際の制度論議などは、その後、国の関係省庁を中心にした実務的な検討に委ねられる。〈ヒトクローン胚〉 卵子の核を取り除き、生殖細胞ではない体細胞から取り出した核を移植してつくる。これを特殊なやり方で培養すれば、どんな組織や臓器にも育つ胚性幹細胞(ES細胞)を作ることが可能。一方、クローン胚を子宮に戻して育てれば、クローン人間が誕生する可能性がある。通常の受精卵を使ったES細胞の作製は、すでに基礎研究に限って認められている(朝日新聞)
*遺族年金と近親婚の関係 内縁の夫であるおじ(当時72)が死亡したのに、民法が禁じる「近親婚」を理由に遺族年金の受給資格を認めないのは違法だとして、茨城県内の女性(64)が社会保険庁長官に不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決が22日、東京地裁であった。鶴岡稔彦裁判長は「内縁関係は42年にわたり、職場や地域でも抵抗なく受け入れられてきた。法的には婚姻関係に等しい」と女性の主張を認め、不支給処分を取り消した。民法は、直系血族または3親等以内の傍系血族との婚姻を禁じており、85年の最高裁判決では、亡夫の連れ子と内縁関係にあった女性に、連れ子が死亡しても遺族年金の受給を認めなかった。社会保険庁によると、近親婚者に遺族年金の受給資格を認めた判決は、今回が初めてという。判決によると、女性は58〜00年、おじと事実上の夫婦として生活してきた。社会保険庁は、「資格を認めれば、国家が反倫理的な近親婚を公認することになる」と主張した。しかし判決は、「遺族年金は、遺族の生活の安定のために給付されるもので、民法とは目的が異なる」と指摘。「一度は親子の関係にあった者が内縁関係になった場合とは、社会的評価や抵抗感が異なる」と述べた(朝日新聞)
*刑務所で妊娠、刑務官が犯人 名古屋矯正管区は24日、名古屋刑務所豊橋刑務支所(愛知県豊橋市)に勾留(こうりゅう)されていた女性と性的な関係を持ったとして、同支所看守部長の小戸森彰容疑者(46)を特別公務員暴行陵虐の疑いで逮捕、送検した、と発表した。同容疑者は容疑を大筋で認めている。同矯正管区などによると、小戸森容疑者は昨年9月下旬から同10月上旬の間、3回にわたり、同支所内で勾留中の20代の女性被告(当時)と性的関係を持った疑い。女性被告が県外の刑務所に移管された後、妊娠していることが分かり、小戸森容疑者との関係が発覚したという。神部順一・名古屋矯正管区長と知識優憲・名古屋刑務所長は「捜査が終了し、事実関係の全容が明らかとなった段階で、厳正な懲戒処分を行う。矯正職員がこのような事案を起こした疑いで逮捕されたことは遺憾きわまりなく、被害者や関係者に深くおわび申し上げます」と、連名のコメントを出した。特別公務員暴行陵虐罪は、公務員の職務違反行為を処罰することが趣旨とされ、相手側の合意の有無にかかわらず、職務違反行為があったかどうかが焦点。02年1月、神奈川県警の巡査長が留置場に勾留されていた女性と性的関係を持ったとして、特別公務員暴行陵虐の疑いで逮捕されたケースがある(朝日新聞)
*03年出生率、ついに1.29 厚生労働省の2003年人口動態統計で、1人の女性が一生の間に産む子供の平均数を示す「合計特殊出生率」が初めて1・3を下回り、1・29となることが10日、分かった。厚労省が近く確定値を公表する。1・32だった02年から大幅に低下し、少子化が予想を上回るスピードで進行していることを示した。国が年金など社会保障制度の前提として想定していた水準も下回り、政策見直しを迫られるのは必至。今回の年金制度改革で政府与党は「現役世代の手取り年収の50%の給付水準維持」を約束したが、このままの勢いで少子化が進めば実現は困難な状況になる。厚労省の国立社会保障・人口問題研究所が02年に公表した将来推計人口(中位推計)は、03年の合計特殊出生率を1・32とし、07年に1・30台で底を打って、50年までに1・39程度まで緩やかに回復するとみていた。今国会で成立した年金制度改革関連法はこの数字をベースに将来の総人口を推計し、負担と給付の額を試算している。(共同通信)
*DV被害女性強姦、警官はやっていた
「無理やり乱暴した」 ドメスティックバイオレンス(DV)被害の相談に訪れた女性(三四)が、警視庁麻布署生活安全課の警部補(四五)に乱暴されたとして、警視庁捜査一課に強姦罪で告訴状を提出、警部補が「無理やり女性に乱暴した」と容疑を認める供述をしていることが六日、分かった。警視庁は、警察官の立場を利用した悪質な犯行とみている。女性の訴えなどによると、警部補は三月二十七日午後六時ごろ、DV防止法による保護命令が出され、子供と一緒に東京都足立区の一時避難施設で生活していた都内在住の女性の部屋を訪問。室内で数時間にわたって酒を飲み、翌二十八日未明、「子供が起きたら困るだろう」と、女性が抵抗できないようにして乱暴した疑いがもたれている。女性は昨年十二月三十日、会社役員の夫(四五)によるDV被害を相談するため同署を訪問し、警部補が担当となった。この直後から、警部補が「子供に、遊びに行く約束をした」などと執拗(しつよう)に女性を誘い出すようになり、女性が避難所に移り住んでからも、「職務上、部屋を見る必要がある」と言って度々、部屋に上がり込んでいたという。女性は四月二十八日、捜査一課に告訴状を提出。これを受け、同課などは告訴状の受理を保留したうえで警部補から任意で事情聴取しているが、警部補は当初、「お互い合意の上での行為だった」と否認。その後、「無理やり、乱暴してしまった」と容疑を認める供述を始めたという。警視庁では、子供が寝ている目の前で犯行に及び、女性が抵抗できない状況だったことや二人の供述などから、強姦罪での立件の可否について慎重に検討している。現職警察官による強姦事件では、平成十三年九月、滋賀県警大津署の巡査長が京都市伏見区のマンションに侵入し女子大生=当時(二一)=に暴行したとして強姦致傷容疑で京都府警に逮捕された。また、昨年一月には、携帯電話のサイトで知り合った女子高生に乱暴目的でけがを負わせたとして、兵庫県警宝塚署の巡査が強姦致傷容疑で警視庁に逮捕されている(産経新聞)
*絶滅危惧動物の生殖細胞を凍結保存 国内で絶滅の恐れがある動物の生殖細胞などを、環境汚染の指標になる大気粉じんなどとあわせて50年以上の長期間、凍結保存する国内初の「環境試料タイムカプセル棟」が31日、茨城県つくば市の国立環境研究所内に完成した。動物細胞については、絶滅危惧(きぐ)種などを記載した環境省のレッドデータブックを参考に、生殖細胞や皮膚の体細胞を凍結保存し、将来、希少な動物の増殖に役立てる。環境汚染を示す試料は、国内の汚染の状況を50年から100年の長期間調べて、環境対策に役立てる目的。大気粉じんのほか、有害物質の蓄積を後に調べられるよう、貝類や魚類、母乳などを定期的に採集し、液体窒素で凍結保存する(読売新聞)
*飲む脱毛症治療薬市場 医薬品や日用品などのメーカーが、育毛・発毛剤市場に熱い視線をそそいでいる。一時縮小した市場は、各社の新製品投入効果で上向き。医師の処方薬として、「飲む脱毛症治療薬」も登場する見通しだ。髪に悩む人は1500万人ともいわれ、巨大な潜在市場の掘り起こしは激しくなりそうだ。26日、第一製薬は、発毛促進薬の新製品「カロヤンガッシュ」を発表した。6月7日に発売する。同社が73年に出した「カロヤン」シリーズの14年ぶりの新ブランドで、頭皮の血管拡張作用がある「塩化カルプロニウム」を従来製品の2倍配合したのが特徴だ。壮年性脱毛症、円形脱毛症への効用をはっきりうたえる医薬品であることを強調。希望小売価格6930円(税込み)と高価格だが、市場全体に活気が出ていることから、初年度80万本の強気の計画をたてている。育毛・発毛剤市場は大正製薬の発毛薬「リアップ」が登場した99年度に急伸。品切れ店が続出する社会現象になり、市場規模は前年度の160億円から500億円にまで伸びた。ブームの反動で、02年度は350億円まで落ち込んだが、03年度はライオンとツムラが相次いで新製品を発売したこともあって下げ止まった。両社とも大学との共同研究で発見した発毛促進作用の成果を商品化したもので、早期に投資回収をはかるため医薬部外品として発売し、いずれも好調な滑り出しだった。育毛・発毛剤の購入者は悩みをかかえる人の1〜2割にとどまっているとみられ、潜在需要は高い。「リアップ」でシェア6割を握る大正製薬は、新たに女性用発毛剤の承認を厚生労働省に申請したりして、市場拡大をはかる。花王、資生堂、カネボウなども成長市場と注目しており、今年度の店頭での販売は大きな伸びに転じそうだ。 医師の処方が必要な医療用でも、国内初の「飲む脱毛症治療薬」が登場する見通しだ。世界65カ国以上で使われている。万有製薬が昨年3月、厚労省に承認申請し、今年度中の認可を見込む(朝日新聞)
*脳細胞の死と性差
ラットの死滅しかけている脳細胞を調べた研究において、損傷に対する脳の反応には性差があることがわかった。この発見からは、窒息したり、溺れかけた患者を救う時には患者の性別に応じた方法が存在する可能性が示唆されている。「脳卒中のような損傷に対する反応のしかたは、男女で異なっていることが知られている。」こう語るのは、今回の研究のリーダーをつとめたピッツバーグ小児病院(米国ペンシルベニア)のRobert Clarkだ。今回の研究では、脳の中にある個々の神経細胞が死ぬ様子に差異があることが初めて発見されたのだ。Clarkの研究チームは、ラットの脳細胞を酸素欠乏状態にさせ、その結果、抗酸化物質を始めとするさまざまな分子の量がどのように変化するかを調べた。抗酸化物質は、物質代謝の際に生成される反応性の高い物質から脳細胞を保護している。酸素の欠乏によって雄の脳細胞も雌の脳細胞も死滅したが、その様子は異なっていた。例えば雄の細胞では、グルタチオンという抗酸化物質が激減したが、雌の場合には、そのようなことは起こらなかった。「死滅という結果に変わりはないのだが、そこに至る経路が異なっていたのだ」とClark は言う。Clarkの研究チームは、この成果を5月1〜4日にサンフランシスコで開催された米国小児科学会で発表した。
賢く脳細胞を守る
窒息、心臓発作や大量出血によって酸素欠乏状態になった脳細胞を賢く治療する方法が、今回の発見から浮き彫りにされることをClarkは期待している。現在の治療法では、十分な量の酸素を患者に与えて損傷を食い止めることしか行われていない。「これまで集中治療に12年間従事してきたが、これ以上の治療ができないことに心を痛めてきた」とClarkが言う。損傷の程度によっては、酸素療法で脳の多くの部分は守れるが、体の動きや記憶を支配する感受性の高い領域は損傷したままとなることが多い。脳細胞における抗酸化物質のレベルを維持することは、特に減少傾向の著しい雄(男性)の場合に、脳細胞を損傷から回復させる方法となるかもしれない。その際に用いられる治療薬の候補の1 つがN−アセチルシステインだ。この薬剤は細胞中のグルタチオンのレベルを維持する効果があり、ヨーロッパでは補助食品として一般に販売されている。「これは素晴らしい薬剤なのだ。」こう力説するのは、ロチェスター大学(米国ニューヨーク州)で抗酸化物質を研究するMark Nobleだ。N−アセチルシステインは、脳に損傷を受けた患者だけでなく、細胞がストレスを受けている場合、例えば新生児や嚢胞性繊維症の患者にも役立つ可能性がある。N−アセチルシステインは男性のみに投与する方がよい、とClarkは主張している。今、Clarkの研究チームは、女性(雌)において細胞死を回避しうる薬剤候補の発見を目指している。「このような研究は貴重です」とPatricia Hurnは言う。彼女はオレゴン健康科学大学(米国ポートランド)に所属する脳の専門家だ。これまでの研究では、雄の細胞が当然のように研究対象となっていた。しかし個々の細胞の挙動にまで性差があることが判明したため、今後の研究は雄と雌の細胞の両方に焦点を当てて進めるべきだ、と彼女は強く主張している(Nature)
*文科省、性教育は個別指導で 文部科学省は3日、学校での性教育について、児童・生徒への個別指導を重視する方向で見直す方針を決めた。性の悩みには個人差が大きいうえ、学習指導要領を逸脱した行き過ぎた授業が行われたケースもあるためだ。近く性教育に関する全国調査を実施し、指導事例集を改訂する考えだ。これまで、文科省は性教育について「児童・生徒が健全な異性観を持ち、望ましい行動がとれる」ことを目標に掲げ、〈1〉子どもの発達・発育段階や受容能力に応じている〈2〉教育的に価値がある〈3〉保護者や地域の理解が得られる――などを基本方針としている。具体的には、学習指導要領で、小学校3、4年で初経や精通、中学校では受精と妊娠、高校で避妊などを取り上げるとしている。最近、小学校などで性交のイラストなどを教材として使い、保護者が学校に抗議するなど、行き過ぎた授業が目立っている。文科省は「個別に指導すべき事柄まで授業で一律に教えることが混乱につながっている面もある」として、学習指導要領の範囲内で個別指導を強化することにした。5月中に、省内に「性教育のあり方に関する調査研究協力者会議」を設置し、性教育に関する教員研修などの改善策を検討する(読売新聞)
*40歳以上の女性の尿失禁調査 40歳以上の女性の5人に1人が尿意の切迫感を感じている――。米系製薬大手のファイザーが実施した調査で、こんな結果が出た。昼夜を問わない頻尿や、尿失禁に悩む女性が多いことが浮き彫りになった。 調査は、首都圏に住む女性500人を対象に実施。「週1回以上、尿意切迫感を感じることがあり、かつ1日の排尿回数が平均9回以上」と回答した人を、頻尿などの排尿障害を持つ過活動ぼうこう(OAB)の疑いがあると定義した。この結果、全体の20%にOABの疑いがあった。うち45%がトイレに行きたくなってから5分以上我慢できないと回答。外出や就寝に尿意が来ることに不安を感じる実態もわかった【日経産業新聞)
*乳がん検診、新指針に「乳房温存」明記 厚生労働省は、自治体が40代以上の女性に実施する乳がん検診に乳房エックス線撮影検査(マンモグラフィー)と視触診を併用し、早期発見を図ることなどを盛り込んだ新しい「がん検診指針」をまとめ、27日開いた都道府県の担当者会議で説明した。乳がん検診はこれまで死亡率減少が主な目的だったが、新指針は検診目的に「乳房の温存による生活の質の維持・向上」を初めて明記。子宮頚(けい)がんの多くは性感染症と関連があることから、学校や母子保健担当者と協力して若い女性向けに予防教育を進めることも自治体に求めた。新指針は、がん検診の見直しを進める検討会が3月にまとめた報告書を基に旧指針を改定した。乳がん検診については「早期発見、治療すれば予後は良く、乳房温存による生活の質の維持・向上が期待される」と初めて目的に掲げた。(共同通信)
*DVで避難中の女性に担当警察官が脅し強姦か 警視庁麻布署の警察官に「乱暴された」として、東京都港区の女性(34)が28日、この男性警察官を強姦(ごうかん)容疑で訴える告訴状を警視庁に出した。女性は昨年末、夫から家庭内暴力を受けたとして同署に相談、この警察官が担当していたという。同庁は女性から事情を聴くなどしたうえで、受理するかどうか検討する。女性が弁護士とともに都内で会見して明らかにした。告訴状などによると、女性は飲食店経営の夫から暴力を受けたとして、昨年12月30日に同署を訪れ、生活安全課の警察官が担当者になった。警察官は、女性が一時避難していた部屋で3月28日未明、女性を床に押さえつけて乱暴したという。麻布署は、男性が女性の被害相談を担当していたことを認めた上で「事実関係を調査している」と話している【朝日新聞)
*マウス、卵子だけで子供誕生 04.22 精子を使わずに卵子だけを操作してマウスの子どもを誕生させることに東京農業大の河野友宏教授(発生工学)らが成功した。生殖にオスが要らない技術で、子どもはメスしか生まれない。哺乳(ほにゅう)類の生殖にはふつう卵子と精子が必要で、卵子だけで子どもを作った例はなかった。発生の仕組みの解明につながる成果で、22日発行の英科学誌ネイチャーで発表する。オスに関係なく子どもを作ることは「単為生殖(発生)」と呼ばれ、昆虫や魚類などで知られる。哺乳類では自然な生殖にオス(精子)とメス(卵子)が欠かせない。精子も卵子も性にかかわる一部を除いて基本的に同じ遺伝子がそろっている。だが、精子や卵子ができる過程で、働き方がそれぞれで異なるよう決められる遺伝子があり(刷り込み現象)、精子由来のものと卵子由来のものがそろって正常に発生すると考えられる。河野教授らは哺乳類の発生になぜオスとメスが必須なのか、そのなぞを解く目的で、二つの卵子の核を使って一方に精子の役割をもたせて研究した。卵子由来で働いているのに精子由来では抑えられている遺伝子を、卵子でも働かないようにしたマウスを作り、卵母細胞を採取。その核を別の卵子に移植するなどの方法で胚(はい)を作った。371個の胚を戻して妊娠したマウスを出産直前の時期に解剖。通常の新生児並みに育った胎児が2匹いた。1匹をかぐや姫にあやかり「かぐや」と名付けて育てた。オスと交配させると子どもを出産。生殖能力も確認した。オスの不要な生殖には体細胞から遺伝的なコピー動物を作るクローン技術があり、今回の技術はいわば「第三の生殖」と言える。ただクローンのように遺伝情報が全く同じというわけではない。河野教授は「刷り込みで哺乳類の発生が制御されていることが立証された。進化の過程でオスの存在を不可欠にするためこうした仕組みを獲得したのだろう」と話す(朝日新聞)
*人気エコノミスト・早大教授覗きで逮捕 04.12 女子高校生のスカート内を手鏡でのぞこうとしたとして、経済評論家で早稲田大学大学院教授の植草一秀容疑者(43)が、都迷惑防止条例違反(粗暴行為の禁止)の疑いで警視庁に逮捕されていたことが分かった。「申し訳ない」と容疑を認めているという。高輪署の調べでは、植草教授は8日午後3時ごろ、JR品川駅構内の上りエスカレーターで、前にいた都立高校1年の女子生徒(15)のスカートの下から持っていた手鏡をかざし、のぞこうとした疑い。巡回中の鉄道警察隊員に見つかり、現行犯逮捕された。植草教授は野村総合研究所や旧大蔵省の財政金融研究所などを経て、03年4月に早稲田大学大学院の専任教授に。コメンテーターとしてテレビに出演するなどしていた。同大広報室は「事実なら教育者としてあるまじき行為で、大変遺憾だ」とコメントした(朝日新聞)
*スーパーフリー被告らに実刑判決
イベントサークル「スーパーフリー」(2003年解散)の集団婦女暴行事件で、準強姦罪に問われた元副代表の若松直樹被告(27)ら3人の判決が8日、東京地裁であった。杉山慎治裁判長は「被害者の人格や心情を一顧だにせず、欲望を満たすため計画的、組織的に犯行に及んでおり、酌量の余地はない」と述べ、若松被告に懲役2年6月の実刑を言い渡した。また、無職関本雄貴被告(23)は同2年8月、犯行当時19歳だった元東京電機大生の男(20)は同2年4月とした。一連の事件では、代表だった元早稲田大生の和田真一郎被告(29)(公判中)ら14人が起訴されたが、判決は初めて。この事件を機に集団強姦罪の創設も検討されている。判決は、3人のうち最も重い量刑とした関本被告について、「共犯者らが犯行に加わる誘因を作った」と認定。和田被告についても言及し、「サークル内で絶対的な権力を振るい、スタッフに参加を奨励していた」と指摘した。判決によると、3人は2003年4月、和田被告らと共謀し、東京・六本木のビルにある居酒屋で開いたパーティーで、大学に入学したばかりの女子大生に強引に酒を飲ませて泥酔させ、人気のない同ビルの別の階で乱暴した(読売新聞)
*オス魚のメス化の原因は女性のオシッコ? 04.06 東京湾の魚にみられる「メス化」現象の主な原因は、下水処理水に含まれる天然女性ホルモンの可能性が高いことが、東京都環境科学研究所の調査でわかった。メス化は人工化学物質と女性ホルモンの複合的作用が原因とみられてきたが、同研究所は下水処理場近くの海域調査や実験を通し、「人工化学物質より、女性の尿などに含まれる女性ホルモンの影響が大きい」としている。同研究所によると、下水処理場からは、女性ホルモンを含む処理水が排出されている。人間の女性や動物のメスの尿などに含まれる女性ホルモンは、魚のオスが一定量を摂取すると、体内でメス特有のたんぱく質ビテロジェニンを生成し、精巣内に卵細胞を形成することがある(朝日抜粋)


脳神経細胞形成を制御RNA発見 03.22 脳の神経細胞が作られるのを制御する新しいタイプのRNA(リボ核酸)を、産業技術総合研究所・ジーンファンクション研究センター(茨城県つくば市)が見つけた。このRNAを使って、新しい神経細胞を作ることができれば、事故などで損傷した脳の再生医療に役立つ可能性がある。19日発行の米科学誌「セル」に発表した。同センターは米ソーク研究所と共同で、マウスを使い、神経細胞のもとになる幹細胞で働く様々なRNAの機能を調べた。その結果、約20個の塩基で構成される小さなRNAが、幹細胞が神経細胞に成育する働きを抑えるたんぱく質を変化させ、新しい神経細胞が作られるのを制御していることを発見した。同じようなRNAは人間でもみつかった。RNAは、生体内で主にたんぱく質を合成する役割を果たしており、塩基が数百個の大きさのものが多い。しかし最近、塩基数の小さなRNAがほかのRNAに作用し、たんぱく質の合成を阻害するなど、生命活動を支える未知の働きが見つかり、注目されていた。今回のRNAは、遺伝子に直接働きかけて細胞を制御するもので、研究グループは全く新しいタイプのRNAだとしている。多比良和誠(たいら・かずなり)センター長は「予想もしなかった大発見。産総研で開発した遺伝子探索法が役立った」と話している。(RNA(リボ核酸)細胞核内のDNA(デオキシリボ核酸)の遺伝情報を写し取り、生命の活動を支えるたんぱく質合成を手伝うほか、たんぱく質原料のアミノ酸も運搬する。アデニン、グアニン、シトシン、ウラシルの4種類の塩基が鎖状に連結してできている(読売新聞
扁桃体のポルノ性反応、やはり男優勢 男性が性的刺激のある写真を見ると、大脳の中で食欲や感情などをつかさどる「扁桃(へんとう)体」などの働きが、女性よりも活発になることが分かった。米エモリー大学の研究チームが16日までに、実験成果を米科学誌ネイチャー・ニューロサイエンス(電子版)に発表した。 一般に、男性の方が女性よりも成人向けのビデオや雑誌に関心を示す理由が、脳神経機能の違いとして裏付けられた。しかし、生まれつきか経験によるものかは、さらに調べる必要があるという。研究チームは、同性愛者ではない若い男女14人ずつ(平均年齢約25歳)に対し、男女の性的な行為や異性の裸の写真を多数見せ、脳の血流を機能的磁気共鳴画像診断装置(fMRI)で観察するとともに、興奮の程度を聞いた。その結果、扁桃体のほか、自律神経やホルモンの中枢である視床下部の血流が、男性の方が女性より活発となることが判明。女性の方が男性より興奮した場合でも、扁桃体と視床下部の血流は男性の方が活発だった(ZAKZAK)
糖尿病になり易い体質の遺伝子発見 03.16 米国立保健研究所(NIH)は11日、中年以降に発病することが多い2型糖尿病になりやすい体質を遺伝子レベルで突き止めたと発表した。DNAがわずかに違うだけで30%もリスクが高まるという。NIH・国立ヒトゲノム研究所とフィンランド国立公衆衛生研究所などが、フィンランドの2型糖尿病患者793人と、糖尿病でない413人について遺伝情報(ゲノム)を詳しく分析した。その結果、糖尿病患者には、20番染色体の特定の遺伝子の4カ所で、塩基の並び方が一つだけ異なる(一塩基多型)人が目立った。別のチームがイスラエルの617人のゲノムを調べても同じ結果だった。この遺伝子はインスリンをつくる膵臓(すいぞう)の細胞で重要な働きをしている。塩基の並び方の違いがあると、インスリンの分泌に異常が起きやすくなるらしい。国立ヒトゲノム研究所のコリンズ所長は「これだけで発病するわけではないが、肥満や運動不足になると危険性が高まる」と話す。1型糖尿病は子供や若い時期に発病しやすいのに対し、2型糖尿病は中年以降に発病することが多い。日本人の糖尿病患者の約9割は2型だ(朝日新聞)
腕などに卵巣移植、体外受精に応用か? 03.12 サルの卵巣を、同じ個体の腕や腹に移植して卵子を育て、体外受精によって別のサルに出産させることに、米オレゴン健康科学大のチームが成功した。人に近いサルでは初めて。女性のがん患者は、放射線や抗がん剤の治療で卵巣にダメージを受け、不妊になるケースも多い。この技術が確立すれば、治療前に卵巣を保存し、治療後に自分の子どもを産むことが可能になる。英科学誌ネイチャー最新号に発表された論文によると、同チームはメスのアカゲザル7匹から卵巣を取り出し、その一部をそれぞれの腕や腹、腎臓に移植。排卵誘発剤を投与するなどして卵子の成長を促した。7カ月後に卵子を取り出して体外受精させ、受精卵を3匹のメスの子宮に入れた結果、子ザル1匹が生まれた。体重500グラムの健康体だった。また、英医学誌ランセット電子版(9日付)によると、米コーネル大のチームが、乳がん治療を受けていた女性に対し同様の卵巣移植をした。いったん凍結保存しておいた卵巣を腹部に戻し、育った卵子を体外受精させて本人の子宮に入れたが、妊娠しなかったという。〈福島県立医大の柳田薫助教授(生殖内分泌学)の話〉 サルで卵巣移植から出産まで成功したことは、人への応用に向けた一歩だと言える。ただ、人で実際に試すには、倫理的な問題も十分に検討されなければいけない(朝日新聞)
エチオピア発掘化石、新種の最古級人類
エチオピアで化石が発掘された最古級の人類祖先の一つ、ラミダス猿人の亜種(580万〜520万年前)が、より原始的な特徴を備えた新種の猿人だったことが、同国で新たに見つかった歯の化石からわかった。米国や東京大の諏訪元・助教授らのチームが5日付の米科学誌サイエンスで発表する。新たな歯の化石は、02年にアディスアベバから北東約290キロの地区で6本が見つかった。このうち上あごの犬歯は、これまでの猿人より長く、類人猿に多く見られる下側の臼歯とこすれて研がれた跡があった。先端のとがり具合も、メスのチンパンジーなど類人猿に近かった。こうした特徴から、この人類を亜種から種に格上げし、アルディピテクス・カダバと名付けた。人類の起源を巡っては、アフリカのケニアで約600万年前、同じくチャドで約700万〜600万年前の猿人化石が見つかっている(朝日新聞)
ロック・ヒステリックブルーのメンバー、強制ワイセツ 警視庁捜査一課は4日、東京都目黒区で女性を襲ったとして強制わいせつと建造物侵入の疑いで、男女3人組の人気バンド「Hysteric Blue(ヒステリック・ブルー)」のメンバー、赤松直樹容疑者(24)=大田区田園調布本町=を逮捕した。赤松容疑者はバンドでは「ナオキ」の通称でギターを担当。「ほかにも数件やった」と供述しており、捜査一課は余罪を追及している。調べでは、赤松容疑者は2月1日深夜、目黒区の東急東横線都立大学駅前から帰宅途中の20代の女性を追跡。女性が自宅マンションに入ったところを襲い、わいせつな行為をした疑い。赤松容疑者も当時は目黒区に居住。捜査一課は、被害者の証言などから赤松容疑者を割り出した。所属事務所によると、ヒステリック・ブルーは1997年結成で98年にプロデビュー。「春〜spring〜」などのヒット曲があり、1999年にはNHK紅白歌合戦にも出場したが、昨年9月から活動を休止している(産経新聞)
出会い系誘込み書込みで少女、初の立件 インターネットの出会い系サイトに、わいせつな行為の相手を探す書き込みをしたとして、警視庁は1日、埼玉県に住む公立中学3年生の少女(15)を出会い系サイト規制法違反(児童に係る誘引の規制)の疑いで東京家裁に書類送致した。警視庁によると、昨年9月の同法施行後、相手を誘った容疑で18歳未満の少女が立件されるのは全国初という。少年育成課の調べでは、少女は1月16日、自宅のパソコンから横浜市の業者が運営するサイトに、誘い文句や自分の携帯電話の番号を書き込んだ疑い。「書き込みを見て電話してきた男と7万円でわいせつ行為をした」と話しているという(朝日新聞)
抗生物質と乳がん発生の関係 02.20 抗生物質を頻繁に使う女性は、そうでない女性に比べ乳がんになるリスクが最大2倍を超えるという大規模な調査の結果を、米ワシントン大などの研究チームがまとめた。米医師会誌18日号で発表する。理由はよく分かっていないが、抗生物質の乱用に警鐘を鳴らす結果といえそうだ。米ワシントン州のがん検診のデータを利用し、乳がんが見つかった2266人と、乳がんではなかった7953人について、過去の処方記録などから抗生物質の使用頻度を調べた。抗生物質の使用経験がある女性を使用日数ごとに分け、未使用の女性と比べると、乳がんのリスクは1.45倍(1〜50日使用)〜2.14倍(501〜1000日使用)になっていた。使用頻度が高かった人ほど、乳がんによる死亡率も高い傾向があった。抗生物質が、腸内細菌に悪影響を及ぼして有害物質が体内に吸収されやすくなったり、免疫系のバランスを崩してがんが抑えられなくなったりすることが考えられるという。研究チームは「抗生物質が、必ずしも必要でない場合まで使われるのは気がかりだ」と指摘し、それをやめれば、乳がんの一部は防げるかもしれないとしている(朝日新聞)
下着買取り禁止条例 東京都は18日、18歳未満の少女らを風俗店で働かせることなどを目的にした街頭での勧誘行為(スカウト)や、目の前で脱いだ下着などを買い取る行為について、罰則付きで禁止する都青少年健全育成条例改正案を、25日開会予定の都議会に提出することを決めた。スカウトや下着などの買い取りを条例で禁止するのは全国初(読売新聞)
高校生ジェンダーフリー意識は日本が突出 日米中韓で行われた「高校生の生活と意識に関する調査」で、日本の高校生は「男は男らしく」「女は女らしく」といった性差意識が突出して低いことが16日、教育研究機関のまとめで分かった。近年の男女共同参画社会の推進により、日本の若者意識が影響を受けたと見られる。調査は、文部科学省所管の財団法人「一ツ橋文芸教育振興会」と「日本青少年研究所」が昨秋、4か国の各1000人余りの高校生を対象にアンケートをした。日本が特異な値を示したのは「女は女らしくすべきだ」との設問で、肯定した人が28・4%しかいなかった。同じ問いかけを米国は58・0%、中国は71・6%、韓国は47・7%が肯定した。「男は男らしく」も、日本で肯定したのは43・4%(米63・5%、中81・1%、韓54・9%)で、4か国で唯一半数を割り込んだ。また、「結婚前は純潔を守るべき」との設問に対する肯定も、日本は33・3%(米52・0%、中75・0%、韓73・8%)と著しく低くなっている。さらに、各国の高校生の規範意識を探るため、14の行動を挙げて評価を求めたところ、日本は「学校のずる休み」を「よくない」と答えたのは27・4%しかなく、「親に反抗する」(よくない=19・9%)、「先生に反抗する」(同25・1%)も、批判は他の3か国より少なかった(読売新聞)
高校生「性」アンケート参考 高校生に正しい性知識を学んでもらおうと、宇佐市の柳ケ浦高校(相良一馬校長)で一、二年生三百九人を対象にした総合学習の性教育授業が行われ、講演や全校生徒を対象にした性に関するアンケート結果が報告された。アンケートには、三百九十三人(回答率87・5%)が十三の質問に複数回答。「性について知りたい内容」(全十一項目)では、男子が(1)男女交際(31・2%)(2)命の大切さ(24・3%)(3)体の仕組み(21・1%)の順で高かった。女子は(1)感染症(34・8%)(2)命の大切さ(33・8%)(3)男女交際(25・9%)で、男女差が目立った。また、日本助産師会県支部常務理事の安倍本子さん(66)が「今を大切に生きる」と題して講演。「ここ十年、妊娠中絶件数が減少しているが、十代の女性では性感染症とともに急増している」と指摘。「性とは相手をいたわり、思いやる心のことで、相手の人生をよく考えられる大人になってほしい」と呼びかけた。(西日本新聞)
離婚時年金分割は07年から 厚生労働省は5日、04年の年金制度改革の関連法案要綱を自民、公明両党の部会などに示し、了承された。政府は法案を10日に閣議決定し、国会に提出する。厚生年金の分割では、夫婦ともに離婚で合意している場合の分割制度は07年4月から導入される。合意に至らず、専業主婦の請求に基づいて厚労省令によって離婚状態にあると認められる場合の分割(2分の1)は08年4月からになる。育児休業中の保険料免除を子どもが3歳になるまでに拡充する措置は05年4月から実施。70歳以上の在職者への老齢厚生年金の給付削減は07年4月から適用する。年金改革は、厚生年金の保険料率(現行は年収の13.58%、労使折半)を今年10月から毎年0.354%ずつ引き上げて、17年度に18.30%で固定する一方、給付水準は「現役世代の平均年収の50%以上」を確保するのが柱。国民年金の保険料(現行月1万3300円)は05年4月から毎年、月280円ずつ引き上げ、17年度以降は1万6900円とする(読売新聞)
03年少年犯罪統計
警察庁は5日、少年をめぐる昨年の犯罪状況をまとめ、発表した。性犯罪被害(強姦(ごうかん)、強制わいせつ)は前年比7%増の7376件に上り、統計が残る72年以降で最低だった90年の3倍に達して過去最高となった。一方、刑法犯で検挙された少年は14万4404人で、対象世代1000人当たり17.5人となり、戦後最悪だった82、83年(18.8人)に迫る勢いだ。強制わいせつは6233件で性犯罪被害の8割以上を占めた。強姦も7年連続増えて1143件。連れ去りなど略取誘拐(217件)も6%増えた。強制わいせつの被害者は、高校生2381人▽小学生1789人▽中学生889人の順。小1の女児(6)が路上で会社員に口を手でふさがれ、「静かにしろ」と脅されて駐車場に連れ込まれた強制わいせつ事件(昨年5月、東京)▽自転車の女子高校生(16)が少年に土手から突き落とされ、暴行された婦女暴行傷害事件(同7月、秋田)などがあった。被害の総認知件数は前年より減ったが、凶悪犯による被害は2204件で8年連続の増加。虐待事件の死亡者は42人で前年から3人増えた。少年の検挙者では、凶悪犯(殺人、強盗、放火、強姦)が11%増の2212人で大きく伸びた。特に強盗は10%増の1771人。触法少年(14歳未満)でも凶悪犯が急増して212人に上り、放火が6割強を占めた(毎日新聞)
10代の中絶減少、ピルのおかげ? 急増していた10代女性の人工妊娠中絶件数が昨年度、7年ぶりに前年を下回ったことが厚生労働省のまとめでわかった。医療関係者は歓迎の半面「若年層の性意識が大きく変わったとは思えない」と首をひねり、日本家族計画協会が分析のため、産婦人科医から聞き取り調査を始めた。同省の衛生行政報告例によると、02年度の10代女性(15〜19歳)の人工妊娠中絶件数は4万4987件で前年より1524件減った。同世代人口1000人あたりの中絶数も12.8件と前年を0.2件下回った。全国の10代中絶件数は80年代後半から90年代にかけて3万件前後で推移していたが、98年以降の4年間に一気に1.5倍の伸びを示し、4万件台に突入。01年度は過去最高の4万6511件だった。今回の減少はわずかながら、増加傾向に歯止めがかかった格好だ。しかし減少要因が見あたらない中での大きな変化のため、家族計画協会が全国約1300人の産婦人科医を対象に、教育・啓発活動の効果▽性意識の変化▽10代のピル使用の実態――などの緊急アンケートを実施。「10代の中絶が減ったと感じる」との回答が27%あり、統計傾向と符合した。分析はこれからで、要因は複合的とみられるが、「10代に対し避妊用のピル処方が増えた」という医師が40%に上った。避妊用の低用量ピルは99年に解禁され、日本家族計画協会クリニックの北村邦夫所長は「ピル服用に広がりがみられる」と指摘する。背景について、北九州市八幡西区の産婦人科・エンゼル病院の下川浩医師(55)は「若い男性ほどコンドームを着けたがらない傾向があり、相手任せでは身を守れない」という女性の意識を挙げる。「望まない妊娠を避けるために普及は歓迎できるが、性感染症を防ぐコンドームを使わなくなったり、服用で安易な性行動に走ることへの懸念もある」と言う。北村所長は「ピアカウンセリング(仲間による相談)など新しい性教育の取り組みや、避妊知識の普及も影響しているかもしれない。若い男性の性交渉経験者が減っているとの報告もあり、さらに現場の声を聞いて分析したい」としている(毎日新聞)
茨城大・女子大生殺人事件
茨城県美浦村の清明川で、阿見町阿見、茨城大農学部2年原田実里さん(21)が殺害されて見つかった事件で、遺体の状況から、原田さんは1月31日午前0時から2時までの間に殺害されたとみられることが2日、茨城県警の調べでわかった。調べでは、原田さんは1月30日午後9時ごろから自宅で友人と食事をした。司法解剖の結果では、死亡時刻は食後約4時間とみられるという。一緒にいてうたた寝していた友人は、原田さんが「31日午前0時過ぎに自宅から1人で出ていった気配がした」と話しており、県警は外出して間もなくトラブルに巻き込まれたとみている。また、原田さんは近視で、普段はコンタクトレンズか眼鏡を使っていた。だが、自宅には眼鏡とコンタクトが残っており、県警は、ほかに原田さんが使っていた眼鏡などがあるかどうか確認している。自宅にあった携帯電話には、30日夜に帰宅してから、誰かと連絡した発信や着信、メールの履歴はなかった(朝日新聞)
ホルモン補充療法に制約 更年期障害や骨粗しょう症を治す「ホルモン補充療法(HRT)」に使う卵胞ホルモン(エストロゲン)製剤を長期間服用すると、乳がんや痴ほうの発症を高める可能性があるとして、厚生労働省は29日、注意を呼びかける安全性情報を出した.。国内で副作用情報が報告されない中での、異例の措置。報告内容は「使用は必要最低限にする」などとし、製剤に添付する「使用上の注意」に記載される。HRTは、閉経前後に急激に減る女性ホルモンのエストロゲンをホルモン製剤で補充する。ところが、2002年に米国の大規模臨床試験で、卵胞ホルモン製剤を長期間使用すると、乳がんや痴ほうの発生率が高まることが報告された。さらに、英国でも同様の調査結果が公表されたことから、情報提供に踏み切った。(読売新聞)
幹細胞移植、豊胸手術成功 01.23 東大病院形成外科の吉村浩太郎講師らのチームは21日、さまざまな組織や細胞に分化する能力がある体性幹細胞を脂肪とともに注入し、乳房を大きくする手術を実施した。国内初という。従来の豊胸手術より生着率がよく、安全性も高いといい、先天疾患や事故、乳がん手術などで乳房整形が必要な人への治療に効果が期待される。幹細胞は自分の腹部から吸引した脂肪から採取したもので、これまで一般的な骨髄からの幹細胞採取に比べ、患者の負担は少ないという。手術を受けたのは30代女性。脂肪と採取した幹細胞を両乳房に数カ所から注射した。従来は脂肪だけを注入していたが、壊死(えし)して硬いしこりになることがあった。人工素材を胸に入れる方法では、拒絶反応で素材が変形したり、感染症を起こしたりする恐れもあった。幹細胞が効果を発揮する詳しいメカニズムは不明だが、乳房に移植されることで、乳房特有の組織や血管になると考えられるという。動物実験で有効性を確認している。(共同通信)
脳内物質で切れるネズミ誕生 独協医科大学の上田秀一教授(解剖学)らが、キレやすいネズミを人工的につくり出すことに成功した。脳内にある三つの伝達物質の分泌が一定の条件になった時に攻撃性や衝動性が顕著にあらわれた。24日、東京都内で開かれるシンポジウムで発表する。3物質は興奮や緊張に関係するとされるドーパミン、ノルアドレナリンと、行動抑制に働くとされるセロトニン。上田教授らはこれらの脳内での分泌を薬などで調節。それぞれの分泌が通常より多いか、少ないかで計8通りの状態のネズミをつくり、各群で攻撃性が増すかどうかを観察、記録した。攻撃性が顕著に高まったのは、ドーパミンの分泌が増し、ほかの二つを減らした場合。この状態のネズミは、別のネズミとの間の仕切りを取った途端に相手にとびかかった。通常ならまずにおいをかいだり、威嚇したりする初期行動は全くとらず、相手が服従の姿勢をとった後も威嚇の声を出し続けるなど、激しい攻撃行動や衝動的な行動を見せた。通常は社会的行動の1%しかない攻撃的な行動が、このグループでは60%にもなっていた。上田教授は「キレやすい人間の脳の中でも似たようなことが起こっているのではないか。興奮にかかわるノルアドレナリンが減った場合に攻撃性が高まっており、この物質はもっと複雑な働きをしていることを示している」と話している(朝日新聞)
向井高田夫妻の出生届、受理されず
昨年11月に米国人女性の代理母出産で双子が誕生した元プロレスラーの高田延彦(41)とタレントの向井亜紀(39)が22日午後、注目の出生届を東京・品川区役所に提出した。 届は高田、向井を両親とするもので、2人の説明によれば、分娩(ぶんべん)者を母親とする日本の戸籍法の解釈から区役所側は法務省に判断を仰ぐとしてこの日は書類を受理せず、「預かり」の形となった。会見した向井は「みなさんが忘れたころに届けようと思っていたが、昭和一ケタ生まれの父から『堂々と早いとこ行ってこい!』といわれて…」と、この日の提出の理由を説明。出生届がすぐ受理されなかったことにも、「すべてを(役所の)対応にまかせます。2人がすくすく育ってくれれば、(国籍や戸籍上の関係が)どうなろうと、家族が同じ地球の上に一緒にいることには変わりない」と笑顔をみせた。また、高田は国籍の取得に関して「日本国籍を留保する」の欄にサインしたことを明かし、日本人の父または母の下に生まれた子供にある国籍の選択権を子供たちにまかせられるようにしたと説明した。向井も「海外で子供を産んで、アメリカ国籍を子供にプレゼントするのも案外流行していますから」と付け加えた(ZAKZAK)
東京都の青少年育成条例、厳しい改正案
東京都知事から都青少年健全育成条例の改正について諮問を受けていた「都青少年問題協議会」の答申案が15日、明らかになった。少女が金銭目的に売春する「援助交際」を防ぐため、親の承諾なしに、深夜に小中学生を連れ歩く行為を罰則付きで禁じたり、「ブルセラショップ」の業者が少女の下着などを買い取ることを禁止する。カラオケボックスが青少年を深夜に入店させることも禁じた。都は19日に答申を受け、来月開会の都議会に改正案を提出する。答申案によると、大人が深夜(午後11時〜午前4時)、正当な理由なく親の承諾なしに小中学生(16歳未満)を連れ歩くことを禁止し、違反には罰金などの罰則を設ける。親にも深夜、小中学生を外出させない努力義務を課す。また、現行条例では、深夜に青少年(18歳未満)を興行場やボウリング場、スケート場などに立ち入りさせることを禁止しているが、最近たまり場になっているカラオケボックス、漫画喫茶、インターネットカフェも禁止対象に加える。万引き防止策では、盗難の書籍が換金されるケースがあり、業者が親の同意なしに青少年から古物を買い取ることを禁止する。「古物」には、ブルセラショップ対策として、制服や下着など青少年の使用済み品全般を対象とした。さらに、有害図書対策として、書店やコンビニエンスストアなど販売店は、都が「不健全図書類」に指定した雑誌類を売る際は、ビニール包装を義務づける。出版社側も、「成人向け雑誌」の自主規制マークをつけて販売しているものは、あらかじめビニール包装するよう努力する。不健全図書やアダルトビデオの自動販売機は、運転免許証で年齢確認できる識別機能を持ったものしか設置できなくすることも盛り込んだ。一方、有害図書より影響が大きいと言われるインターネット上のわいせつな動画や画像の規制は、協議会で議論されたが、規制の難しさから見送られた。繁華街で少女に声をかけ風俗産業に従事させたり、ホストクラブに誘い代金支払いのために売春を勧誘するなどの「スカウト」行為も、単なるあっせんや勧誘との区別が難しいため、今後の検討課題にした。「生(なま)セラ」と呼ばれる少女から直接下着を買い取る行為は、業者を介さないため規制が困難で、答申案は「禁止される行為であるという認識を宣言する」と記すのにとどめた。【大坪信剛】(毎日新聞)
「嫌な記憶を消す」前頭葉の働き? 嫌な記憶は早く忘れ去りたい。精神分析学者フロイトが「抑圧」と呼んだこの心理現象が脳内で実際に起こり、それがどのような仕組みで行われているかを、米の研究グループが明らかにした。積極的に記憶を失う仕組みが脳には備わっているようだ。嫌な記憶で苦しむ「心の傷」の治療法開発の基礎につながる可能性がある。9日付の米科学誌「サイエンス」に発表する。研究グループは脳活動を外側から観察できる機能的MRI(磁気共鳴画像装置)を用いた。24人の被験者にまず一対の言葉を記憶してもらう。次にそのうちの片方を提示している時、もう一方の言葉を思い出す、または意識的に考えるのを避けるように指示した。その結果、意識的に考えないよう記憶を抑圧している時、脳の前頭葉の一部で活動が高まり、逆に記憶を作るのに重要な「海馬」の活動は下がった。実際にこうした状態では記憶が損なわれていることも示され、記憶が形成されないように前頭葉が海馬へ指令しているらしい。研究グループは「記憶の抑圧によって記憶が永久に消えるかどうかは分からない」という。東京大医学部の宮下保司教授(生理学)の話「一度記憶した出来事を思い出さないように抑制する脳内メカニズム解明に手掛かりを与える研究だ。より詳しい理解には多方面から解析が必要だろう」(読売新聞)
性教育に不当介入と人権救済申請 東京都内の養護学校や小中学校の性教育に都教育委員会が不当な介入をし、子どもの教育を受ける権利や教師の教育の自由などが侵されたとして、教職員や保護者、研究者らが東京弁護士会に人権救済を近く申し立てる。代理人の弁護士によると、申立人には、映画監督の山田洋次さんや脚本家の小山内美江子さん、東京大教授の上野千鶴子さんも含まれ、1000人を超える。申立書などによると、都教委は、体の名前を並べた歌や人形を使った都立七生養護学校(日野市)の性教育を問題視して、教材や教具を没収。30人を超す指導主事を派遣して教師から教育内容など異例の聞き取りをしたという。さらに盲・ろう・養護学校を調査し、学級編成や性教育などで「不適正な実態」があったとして、校長ら116人を処分した。他の小中学校にも「性交を授業で扱わない」などの指導をし、教師を委縮させたという。申し立てでは、弁護士会に対し、教材などを返すよう石原慎太郎知事と都教委に勧告し、教師らに圧力を加えないよう警告することなどを求めている。代理人の児玉勇二弁護士は「性交が低年齢化し、子どもが性犯罪に巻き込まれるなか、性を学ぶのは当然の権利。特に障害児は被害を受けやすく、性教育がさらに求められるのに、親の声も聞かずに阻むのは許されない」と話している(朝日新聞)
桶川事件、主犯に無期懲役 埼玉県桶川市のJR桶川駅前で99年、上尾市の大学生猪野詩織さん(当時21)が刺殺された事件で、殺人などの罪に問われた元消防士小松武史被告(37)の判決公判が25日、さいたま地裁であり、川上拓一裁判長は求刑通り無期懲役を言い渡した。判決は被告を「殺害の首謀者」と断定し「若い女性に長期間嫌がらせし、ついに生命を奪った。反社会性は根深く、罪責は重大だ」と厳しく指摘した。小松被告は即日控訴した(朝日抜粋
ワイセツなどで懲戒教師増加中 わいせつ行為やセクハラで懲戒処分を受けた教職員は昨年度、全国で148人と過去最多となったことが22日、文部科学省が行った教職員の懲戒処分状況調査でわかった。前年度に比べると48人増えている。このうち懲戒免職は97人(前年度比44人増)と、やはり過去最悪の結果。体罰による懲戒処分も、137人(同12人増)と、これまでで最も多かった。文科省が全国の公立小中高校などの教職員の状況を調べた。わいせつ行為などによる懲戒処分の内訳は、免職のほか、停職39人、減給8人、戒告4人。懲戒以外にも、諭旨免職が9人。訓告が18人だった。文科省は一昨年9月、児童生徒にわいせつ行為をした教員は懲戒免職とするよう指導している。同省は「処分者が増えたことは遺憾だが、厳格な対応が定着してきた表れとも言える。今後、厳しい姿勢が抑止効果につながるのを期待している」としている。体罰による懲戒処分は、停職18人、減給63人、戒告56人。被害状況を見ると、骨折・ねんざ23人、鼓膜損傷31人、外傷51人など、児童生徒がけがをしたケースがほとんどだった。一方、病気休職者は、5303人(前年度比103人増)で、教職員全体の0・57%。うつ病などの精神性疾患による休職者に限ると2687人で、過去最多を更新し続けている(読売新聞)
ホテル代だけの支払いも買春立件 家出中の女子中学生にホテルでわいせつな行為をしたとして、警視庁は16日、横浜市青葉区荏田西4丁目、会社員N容疑者(26)を児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕した、と発表した。少女には現金を渡していなかったが、ホテル代を支払ったことが、宿泊先を探していた少女への利益になったとして、「買春」容疑で立件した。渋谷署の調べでは、N容疑者は8月28日夜、東京・池袋のホテルで、名古屋市立中学3年の女子生徒(14)に宿泊代約6500円を支払う約束をして、18歳未満であることを知りながらみだらな行為をした疑い。生徒は8月中旬に上京。インターネットの出会い系サイトに「14歳で家出中。泊まる場所を探しています」などと書き込み、知り合った男性とホテルなどに泊まっていたという。9月1日、渋谷で同署が補導した(朝日新聞)
無精子症患者に新たな手術法 12.15 無精子症を併発するクラインフェルター症候群の男性への不妊治療で、神戸大学付属病院が顕微鏡を使った新しい手術法を導入、従来5%に満たなかった精子の採取成功率を50%に高めることに成功した。(佐藤由里)  同病院泌尿器科の不妊外来には、年間約二十人のクラインフェルター症候群の患者が受診している。  従来の顕微鏡を使わない手術法では、採取する組織でさえ直径〇・二ミリほどで、その中に存在する精子の有無は判断できなかった。また、同症候群の患者は精巣そのものも小さいため、必要とされる組織量が十分に採取できず、採取率は5%に満たなかった。  しかし一九九九年に、顕微鏡を使った新しい手術法を導入。組織を二十―二十五倍に拡大し、精子がいると思われる部分を採取する方法で、二〇〇二年までに同症候群の患者二十七人に実施し、十四人の採取に成功した。うち七組の夫婦が妊娠、六組に子どもが誕生している。  同症候群の患者に対する顕微鏡下の精子採取は、他の大学病院などでも実施しているが、神大での開始時期が最も早く、成功例も多いという。  九月まで同科に在籍した岡田弘・帝京大助教授は「クラインフェルター症候群の患者は子どもを持つことが難しかったが、チャンスが広がった。選択肢の一つとして検討してほしい」と話している。
クラインフェルター症候群 性染色体異常から起こる疾患で、千人に一人の割合で発生するとされる。精巣機能不全から無精子症となり、こう丸も小さい(神戸新聞)
FDA、モーニングアフターピル大衆薬承認か? 性交後に服用する経口避妊薬、いわゆる「モーニング・アフター・ピル」を処方せん薬扱いから大衆薬とすることについて、米食品医薬品局(FDA)が今週、検討会を開く。この検討会は、妊娠中絶を認めるかどうかの議論と絡んで、政治的な内容になると見られる。いつをもって妊娠の始まりとするかという問題がかかわるためだ。モーニング・アフター・ピルは2個の錠剤で、性交後72時間以内に服用すれば、89%の確率で妊娠を防げるとされている。もし承認されれば、処方せんがなくても購入できる米国内で初の緊急避妊薬となり、薬局だけでなく、スーパーやコンビニエンス店などでも購入できるようになる可能性もある(USFL)
法務省、集団強姦罪など刑法改正案を提出 法務省は、刑法の強姦(ごうかん)罪の法定刑の引き上げと、集団レイプ罪(仮称)を新たに設ける方針を固め、近く刑事局で本格的な検討を始める。早稲田大のイベント企画サークル「スーパーフリー」の女子大生集団暴行事件を受け、与党政策責任者会議「女性と刑法」プロジェクトチームが議論を進めていたが、他の犯罪とのバランスも考慮したうえで、議員立法でなく政府案の形で法案作りをすることになった。来年、法制審議会で審議し、刑法改正案を国会に提出する見通し。この問題で与党チームは10日、野沢太三法相に厳罰化を求める要請を行い、独自に作成した改正案も示した。与党チームのこれまでの議論では、他の犯罪との量刑のバランスが問題になった。例えば、強姦罪の法定刑は「2年以上」の有期懲役。強盗罪の「5年以上」より軽くなっており、「物よりも女性の性的自由が軽く扱われるのはおかしい」(浜四津敏子参院議員、公明党)などの声が大勢を占めたという。ヨーロッパなどでは、強姦の方が強盗より最高刑が10年も重い国もあり、「刑法全体の中で量刑を見直した方がいい」(太田誠一前衆院議員、自民党)となった。与党チームの改正案は、(1)「2年以上」の有期懲役とされている強姦罪の法定刑を「3年以上」、「無期または3年以上」の懲役とされている強姦致死傷罪の法定刑を「無期または5年以上」に引き上げる(2)2人以上の集団で強姦や強姦致死傷罪を犯した場合は、それぞれ「4年以上の有期懲役」、「無期または6年以上の懲役」に加重処罰する規定を新設する(3)「6月以上7年以下の懲役」とされている強制わいせつ罪の法定刑を引き上げる――の3点。法務省もこれを基本に検討を進めるとみられる。今年度版犯罪白書によると、強姦罪の認知件数は、年々増加傾向にある。93年以後、99年まで年間1400〜1800件台だったが、00年以後は2200〜2300件台で推移している。「スーパーフリー」の集団暴行事件では、イベントサークルのメンバーが、イベントに参加した女子大生らに強い酒を飲ませて乱暴したとして、元早大生、和田真一郎被告(29)ら14人が準婦女暴行罪で逮捕・起訴された(毎日新聞)
男性の妊娠・出産、理論上可能に? スェーデンの研究者がネズミで人工子宮の移植と妊娠に成功。不妊治療が目的の研究なのだが、理論的には人工子宮を男性に移植することも可能。ホルモンの補充などのケアー次第では、男性の妊娠・出産も夢ではなくなるという
4億年前、世界最古のオスの化石発見
英国の約4億2500万年前の岩から、オスの交尾器をもつウミホタルの仲間の化石を英米の研究チームが見つけ、5日付の米科学誌サイエンスで発表した。生殖器のような軟組織は、骨や殻と異なって化石になりにくい。性別が確認できた化石としては最古で、従来の記録を2億年以上さかのぼるという。オストラコーダと呼ばれる節足動物の仲間で、全長約5ミリ。ウミホタルなどに近い貝虫類の新種とみられる。化石の保存状態がよく、コンピューターを使った画像処理により、全身の状態を復元。詳細な観察が可能になった(朝日抜粋)
猿の皮膚下に妊娠抑制ホルモン埋め込み 函館市湯川町の市営熱帯植物園のニホンザル繁殖抑制のため、市が10月下旬、雌ザルに妊娠抑制ホルモン剤を皮膚下に埋め込むインプラント処置を行ったことが分かった。同ホルモン剤を餌に混ぜて与えたが成果が上がらず、より効果的な方法を採用したという。同園を管理する市温泉課によると、現在の頭数は117頭で適正規模の2倍以上の過密状態。昨年9月から12月末まで、同ホルモン剤を餌に混ぜて投与。出産最盛期の今春はわずか1頭の誕生にとどまったが、6〜7月に相次いで8頭が産まれた。このため京都大霊長類研究所人類進化モデル研究センター(愛知県犬山市)の協力で、3歳以上の雌55頭にホルモン剤入りの長さ4センチ(直径3ミリ)の筒を背中に埋め込むインプラントを施した。
 インプラントは札幌市の円山動物園でも使用されている。温泉課は「餌に混ぜると、必要がない子ザルにも投与される。インプラントは効力が2〜3年ある」と説明している。同園では温泉を71年からサル山に活用。当初20頭だったが、97年に最多の132頭に増えた。適正規模は30〜50頭とされる。昨年、40頭を韓国の動物園に譲ったが、国内の動物園は過剰。京大霊長類研は新薬開発などに役立つバイオリソース整備計画に基づき、飼育下のサル繁殖のため昨年末、市に提供を依頼したいきさつがある(毎日新聞)
勤務中の女性職員盗撮もセクハラ 勤務中の女性職員を盗撮したとして、島根県安来市の男性職員(36)が停職1か月の懲戒処分を受けていたことが3日わかった。市によると、男性職員は今年7月から9月、同じ職場の女性職員が仕事をしている姿など約30枚をデジタルカメラで撮影し、職場のパソコンに画像を取り込んだ。パソコンを操作中に画像を発見した女性職員の報告を受け、市はセクハラ行為にあたると判断。パソコンに画像を取り込んだのも軽率だとして、10月6日から停職とした(読売新聞)